彼らが変わらないホントの理由 
 

クリスマス・シーズンだからかもしれないけれど、またしても「もてない男」の恨み節があちこちで、無駄に論議のループを招いているのを見かけます。なんか小難しいことばかり言って理屈をこねるのが専門の人もいるけど、要はあれでしょ、真性もてない男の魂の叫びって、一言でいうと「誰か若くて可愛い女、俺に優しくしろよ、お高くとまらずセックスさせろよ!」ってことじゃない?
いやー、私ももっと形而上的に純粋な愛がどうの、とか悩んでんのかなぁって思ってもみたけど、女の子ってものを知らずにずーっときてる二十代の男って、そんなキレイゴトじゃなかったのかもねって。もっとやむにやまれぬ衝動に支配されてるっぽくみえてきて・・・脳みそが。まあ、それって若く健康な男子ならば多くがそうだってことなのかもしれないけど。ほら、三十代半ばすぎても、もてなくて彼女いない男の人もたくさんいると思うんだけど、ネットとはいえ、そこまでキィィィッと叫んでないでしょ。ある程度、大人になってそういう衝動が抑制できるようになったり、そもそも枯れてきたりすると、そんなにガツガツと「なんで俺がもてないんだ、俺も女欲しい!」って公に堂々と表明するのは、さすがに恥ずかしいっていうか、そういうのをぶちまけたい衝動を感じなくなるのかもしれないなぁと。

とにかく、そんなもてない二十代の男の子たちに、「女の子とどう付き合えばいいか教えてあげるわ」的なアドバイスをしたりしがちのが、たいてい三十代以上の「そこそこ余裕のある女性」だったりするんですよね。それは、たんに親切心とか同情心(あるいは何がしかの優越感)からだと思うんだけど。恥ずかしながら、私もそういうの、してきた過去あるし。でもさー、「こういうふうにしたほうがいいんじゃない?」ってことは、お節介で言ったってかまわないと思うけれど、「あなた、全く変わってないし、進歩がないじゃない、そんなだからウンヌン・・・」ってのはナシだと思うんですよね。いや、これは男の子たちをかばってるんじゃなくて、「それ、無駄だから」って意味で。当事者性がない人から何言われても、そんな期待には応えられないし、応える気にもならないと思うんですよ。

いいですか、「俺が愛されない(セックスを許してもらえない)なんて、こんなことあっていいのか!女欲しい!女ども、こっち向け、俺の言うこと聞け!」と声高に叫んでいる(たまに吼えたりしてる)男の子にとって、「女」ってのは「若くて可愛くて見栄えがよくて自分だけに身体を許してくれる真面目な女の子」と決まってるんですよ。それ以外の選択肢を考えられる、精神的に少しはゆとりのある男の子なら、いくらネットでHNとはいえ、煩悩の疼きそのままに吼え続けたりしないと思いますしね。はっきり言って、三十代以上の女性からのアドバイスなんて、(意識的にせよ、無意識的にせよ)はなっから本気で聞く耳もてないのじゃないですか?女性アドバイザーの皆さんも、恋愛問題(とくに下半身がらみ)で悩んだとき、自分の親やら親戚の叔母さんやら、ずっと歳の離れた学校の先生に相談することなんかなかったでしょ、だって世代が違うし、なによりも「あの人たち、もう(自分たちの想像する)恋愛なんかには関係ないジジイとババアじゃん。何もわかるわけないし」って気持ちあったでしょ?やっぱりそういうことは、同世代の「当事者になりうる」者に相談したりするじゃないですか。

で、この場合、当事者は二十代のもてない男の子なんだけど、彼らに本当の意味で何か言ってあげられる(つまり、何かインパクトを与えられる)のは、彼らがもう片側の当事者になりうると認めている「若くて可愛くて見栄えがよくて貞操観念や常識もある女の子」だけなんじゃないですかね?まあ、この際、可愛いとか見栄えがいいとかいうのは主観にしか過ぎませんし、ネットなので確認もできませんから、問題は年齢ですね。平均して二十代半ばまでじゃないでしょうか。この場合。あと、立場。いくら若くて可愛くても、もう婚約してたり結婚してたりすると、問題外ですから。

何が言いたいかっていうと、欲望の対象とされている当事者、若くて可愛くて見栄えがよくて貞操観念や常識もある女の子が不在のまま、「デートはワリカンにすべきか否か」とか「近ごろの女の求める理想の男性像の良し悪し」などについて、いくら話をしても、「考え(鬱憤・欲求)を吐き出す」以上の意味はないと思うんです。その話に基づいて、じゃあちょっとこうしてみようかな、とか、フレキシブルに考えて行動できるなら、とっくに「もてない、女欲しい」なんて嘆くこともなくなってますよ。それに、本当にわかって欲しい、構って欲しい相手は、アドバイザー役になっている「オバサン」たちではないしね。

といっても、当事者になりうる女の子たちは、たぶん永遠に議論のサークルには入ってこないだろうと思いますけど。いろんな理由があるでしょうけど、まず第一に彼女らにとって、もてない男の子の理屈っぽい言い分や湿っぽい悩みなんか聞いて、何かイイコト、面白いこと、あります?若くて可愛い彼女らの頭は、自分たちのおしゃれや恋愛やお稽古事やお買い物やらの世界で、毎日がフル回転なんですよ。私自身で考えても、「もし、今、若くて可愛く身栄えのする女の子」だったら、こんな文章打ってる間にべつのことしてますよ。「は?もてない?ふーん?(私には関係ないし)」って感じですよ。まったく関心なんかないと思います。

かくして、モテ・非モテに関する議論は一方の当事者不在のままループし続ける、と。だから、もういい歳をした余裕ある女性アドバイザーの皆さんは、「あなた、もう少し人の話を聞いて、自分を変えたほうがいいわよ、女の子にもてたいのなら」みたいなことを言ってもいいんですが、一向に事態が変わらないからといって、そこは追及しても仕方ないですよ、と。だって、当事者じゃないんだもんねー。もてない男の子が、「女」として認識しない限り、ただの「オバサン」の言うことには、本音(というか、下半身)の部分で、彼を変えうる何のインパクトもないんですよねー。

※注意!ファイル名がroopになってますけど、ループの綴りはloopですから。
私がうっかりミスしただけですので、ハァ?とか思って調べたりしないように


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