三老人御一行様到着

やってきました、日本からはるばると。うちの両親と、夫の母上が。
今週の月曜に着いて、リバモアの安宿で二泊してもらったんですが、けっこうここがお気に召した様子です。
夫が、しきりに、何にもない田舎だといいちらしていたので、ほんとにアパートメントの周りは何もない砂漠かと思っていたようですが、まぁいちおう市内の真ん中だし、暮らしやすそうで、おまけに安全そうだ、というので、いたく気に入ったようです。うちの母など、「こんなんやったら、ワタシらでも一ヶ月やそこら暮らしてみたいわ」と言ってましたね(~_~;)

いや〜、しかし、例によって例のごとく、老人パワー炸裂!
父は、新しく買った重いデジカメとノートパソコン持参で来るし、二人の母は、最初の日こそ時差ぼけでドロ〜っとしてましたが、次の日からは、もう私たちのガイドなどなしで、二人してSafeWayやDollarTreeに行って、堂々と“日本語で”お買い物(~_~;)
デリの量り売りコーナーなどは、係の店員さんに「ポテトサラダをスモールカップで」などと頼まなきゃいけないし、「いったいこのサラダ、どうやって買ってきたの?」と、こっちがびっくりすれば、母いわく、「あんまり馬鹿にせんとってよ。そんなん簡単やないの! ワタシら英語わからんけど、人間同士、身振り手振りで通じるやない」と。まー、そりゃそうだけどね。さすが、六十を越えたら女も怖いものナシなのですねぇ。
その他、ホテルに備え付けてあるコーヒーメーカーでゆで卵をつくってくるは、「こっちの人はSafeWayのカートを家まで押してきて、そのまま放置してたりすんねんよ、マナー悪いね」と話していたら、それじゃあ自分たちもとちゃっかり真似をしてごろごろ押して来るは、そのくせ二日の滞在が終わる頃には、すっかりお馴染みになった(?)SafeWayの店員に、バーイと言って手を振って帰ってきたとか・・・いやはやなんとも。やっぱ・・・根性座ってます(~_~;)

結局、二泊の間に、プレザントンを半日散策し、夫の勤めるサンディア研を外からぐるっと眺めて、隣接するローレンス研のカフェテリアでコーヒーを飲み、郊外のブドウ畑をドライヴしてきました。
「ええとこやないの」と、みんなしきりに言ってました。そっかな・・・??(~_~)
ともかく御一行様は、昨日の昼過ぎ、BARTという快速列車が隣町のプレザントンからサンフランシスコまで出てるんですが、それに乗ってサンフランシスコまで行き、無事、予約してあったホテルにチェックインできたようです。今日はたぶん、旅行代理店で手配してあったオプショナルツアーで、Napa Valleyのワイナリーを見学しているはず。で、明日、明後日とまたフリー。
今日はめいっぱい観光だから、きっと明日はホテルで半日ごろ寝パターンじゃない?(~_~;)

私たちは、今週末、明後日の夜からサンフランシスコへ行き、御一行様と合流、次の日にはラスヴェガスへ飛ぶ予定です。
賭けるお金とてありませんが、あの絢爛たる夜の雰囲気は、ぜひ見てみたいですね。

ラスヴェガス

は〜。やっと終わりました、怒涛の日々(?)が。
リバモア→サンフランシスコ→ラスヴェガス、そしてまたサンフランシスコという流れで十日間。いや〜、普段しなれていないもんだから、親孝行も大変です(~_~;)
私には自分の体調のこともあって、ラスヴェガスは行けないかもしれないなと思っていましたが、サンフランシスコから飛行機で一時間半、なんとか行けましたね。豪華な夜の雰囲気だけでなく、昼間はDeath Valley(死の峡谷)もしっかり見て来れましたし。
親たちがリバモアに泊まったのは、たったの二日間だったけれど、そろってベランダにやってきたくろにゃんとオレにゃんも紹介できてよかったです(^^)
いきなり人がたくさんいるので猫たちも初めびっくりしていましたが、お調子者のくろは、二日目にはもううちの母の足元にスリスリすりよってましたね。こいつはもー(~_~;)

このたびあらためて観光してみたサンフランシスコは、坂と一方通行と乞食の多い港町で、私はそんなに好きになれなかったです。ごちゃごちゃしてますね。中心地のユニオンスクエアのあたりに泊まったんですが、まるで、ミナミのアメ村に乞食を足したみたいといったらいいのかなぁ。ちょっと違うかもしれませんが、私の印象ではそういう感じ。
サンフランシスコよりもやっぱりラスヴェガスのほうが、インパクトは強烈でしたね。
なんといっても、ホテルのロビーいっぱいにスロットマシンが何台も連なり、まるでパチンコ店のうえにゲストルームがあるって感じなんですよ。客たちは、昼となく夜となく、そのまえに座ってゲームに興じている、という具合です。
スロットマシンといってもヴァラエティがあって、賭ける金額も賭け方もいろいろ、けちな私たちには、いきなり一ドルを賭けるなんてことは出来ませんでしたが、最低は5セントからあるので、コインを入れてやってみました。お金を入れて、ボタンを押すだけ、あとは絵がくるくる回ってランダムに並ぶというもの。一ドルを5セントにくずすと、それが二十回できます。まぁ、たいていあっという間になくなりますが、たまに当たって増える。それをまた賭けていって・・・とやっていると、けっこう遊べます。これを一ドル単位でやると、日本円でいえば一万円ぐらい、たぶんあっという間になくなるんでしょうね(~_~;)

各ホテルにもいろいろ趣向がこらしてあって、私たちが泊まったホテルの向かいにある超巨大なMGMホテルでは、生きたライオンを飼っていて、ガラス越しに見られるようにしてあった(悪趣味だと思ったけれど、見てみたかった)らしいし、その他、見た目も、ファンタジックなディズニーの城みたいなの、ニューヨークのビル群を模したもの、ピラミッドとスフィンクスを配したもの、エッフェル塔と凱旋門を模したものなどあり、大がかりな噴水ショーが時間おきに催されたりします。いろいろ凝った建物があって、それらがネオンでぴかぴか光っているんですから、目がクラクラしますよ。
夫と、「アメリカ人の陽気さというか、幼児性を見たなぁ」っていいあってました(~_~;)
ほんと、ラスヴェガス全体が、「遊びのためにつくられた街」なんですね。それがなんといいますか、アメリカ文化がぎゅうっと凝縮されたような趣なんですよ。シックなところなんてかけらもなくて、なんかぺらぺらチープなんですよ、どんなにお金がかかっていて、どんなに派手でもね。
私は、う〜ん・・・なんともいえませんね。二、三日ならいいけれど、それ以上となると、パチンコ店のなかで暮らしているみたいで落ち着かないです。

興味深かったのはDeath Valley。市内から車で二時間半くらいかかるんですが、これはもう果てしなく人工的なヴェガスの街とは対照的に、「地球を感じる」体験をさせてくれますよ。ほんとに草木いっぽんもない砂漠、暑い風のなかに、荒涼とした地球の皮膚がむき出しになっている、そんな感じです。グランドキャニオンは誰でも知ってると思いますが、ちょっとああいう感じです。
人工的な歓楽街と、そして砂漠の大地。このふたつを合わせてみるに、SF映画の赤茶けた火星に広がる人工都市、これが今回のラスヴェガス旅行の印象でした。
しかし、こういうところに生きる人たちというのは、ほんとにたくましいですね。
歓楽街から少し外れると、もうそこは民家がぽつぽつ建っているだけ、そのあたりは無医村らしく、緊急の場合にはヘリコプターで病院まで運ぶんだそうです。どんな生活しているんだろうって思います。なにしろ、病院がないだけでなく、周囲の荒涼たる自然のなかでは、コヨーテやガラガラヘビ、サソリ、タランチュラなどが生きているんだそうですから(ガイドさんは、ここのタランチュラは人に害はないといっていました。自分の三才になる娘もタランチュラを見つけて遊んでいるって・・・^^;)。

いつも思うんですが、アメリカに住んでたらUFO(=“エイリアンクラフト”の意味ね)ぐらい見るよなぁって。ほんと、一歩街をでて、田舎をドライヴすると、そういう気持ちにさせられる景色なんですよ。宇宙人が飛んでても不思議ないんじゃないかって。アメリカ人が世界で一番多くUFOの存在を信じているってどこかで読みましたが、そりゃそーかもなぁって。
なんていうかね、自然との戦いっていったら大袈裟かも知れませんが、それだけ人間にとって過酷な、住みにくい土地が多いんだろうと思うんですよ。車がないと生活が即、成り立たない、自分で自分を守るすべを、あらゆる角度から考えておかないと生きていけない、そういうところがある。うちのアパートメントだって、毎日スプリンクラーで水まかないと芝生も花もじきに枯れて、どうにも荒れ果てたところになっちゃうんです。ここって、そういうところなんですよね。乾いた自然にさからうように大量の電力を消費して水道をひき、花を植え、街としての体裁と機能を保ってるんですよ。テレビ番組「スタートレック」は「X−ファイル」とならんで人気がありますが、なんでかわかりますね。こういう広大な大地にこの「歴史なき」人工都市でしょ。考えてみりゃ、この暮らし自体がテレビのセットみたいなもんだから。この暮らしのすごく素直な延長線上に、あの「スタートレック」があるような気がします。

アウトレット・ショッピング

アウトレットは日本でももうお馴染みですが、こちらのお店はやはりというか、とにかくというか、大きいです。郊外に、いろんなブランドのアウトレットショップがずらっと並んでいるところもあって、そんなの全部回るには、それこそ自転車か何かが要るような感じですね。

きのうは、主に私が御用達(夫はファッション系のショッピングには関心なし)のアウトレット・ショップ(TJ-MAX@ダブリン)で買い物してきました。そこでは半端ものだったり、シーズンを過ぎたブランド服やバッグ、靴などが正価の半額から三分の一ぐらいで売られています。衣類以外にも食器やリネン類、フレグランスなどがあり、商品の回転もけっこう早いみたいです。
結局、昨日はリズクレイボーンのカジュアルなワンピース(Sサイズよりもひとつ小さいプチサイズで私にもぴったり!)と、黒皮のイタリアンシューズ、キャシャレルのオードトワレ「アナイス・アナイス」50mlスプレィボトルの三点を買って、$83ぐらい。どれもほんとに気に入ったもので、久々に、「いい買い物した〜っ」という達成感が(^^)
前にもラルフローレンの小さなショルダーバッグやナイトウェアなど買っていて、みんな気に入って使っています。ほんと、我ら貧乏人の味方ですね、TJ-MAXは!(^^)

私はブランド服にはあまり関心がないんだけれど、フレグランスや、食器、花瓶、トイレタリー製品などのインテリア小物が安いと、異常興奮モードに入ってしまいます(~_~;)
こっちのインテリア小物には、ほんときれいなものがたくさんあるんですよ。
日本じゃ都心のデパートでも売ってないような凝ったつくりの歯ブラシスタンドとか、石鹸皿、ごみ箱、クッションなどが、こういうショップでは安いんですよねー。思えば私が結婚したとき、どれだけデパートでそれらを探しまくったことか。歯ブラシスタンドをひとつ買うだけのために、二時間ぐらい歩いたけれど、結局、お金とデザインの両面で釣り合いが取れたものは見つからなかったですね。そもそも商品が少なすぎ。で、同じようなデザインで無難なものばかり揃えてるって感じ。日本の家のつくり自体や、壁紙でもカーテン生地でもそんな傾向はありますが、売るほうはもう少し冒険して欲しいものです。

フレグランスに関して言えば、ものによっては関空の免税で買うのと同じくらい安いです。
よく、日本国内で「世界の香水激安!」なんて看板上げてる個人輸入の店がネット上でもありますが、ちょっと調べてみたら、そんなに安くない。せいぜい、デパートより平均二、三割安いくらい。アメリカの現状を見ていたら、そんなところで買う気になれないですね。
そもそも「激安」なんていうからにはね、少なくとも半額以下でなきゃ。
こちらでは、とにかく商品が多いんです。売り場には、最近の新作だけじゃなく、定番とかぐっと古典的な商品も健在。とかく新しもの好きで、流行商品以外は棚から外してしまいがちな日本のフレグランス事情とはちょっと違います。で、日本じゃなぜか空港の免税店以外ではあまり見かけないんだけど、香水とボディクリーム、石鹸やポーチなどを組み合わせたギフトセット商品が超お買い得。フレグランスそのものも、いろんなサイズのものがあって、多種類をコレクションしたい向きには絶対有利。
昨日私が見たお買い得セットのなかでもお買い得だったのは、リズクレイボーンの30mlトワレ+ボディシャンプー30ml+ボディクリーム30mlが透明ビニールのポーチに入って、なんとなんとたったの$16!
単品でも、グッチのアチェンティ50mlトワレが$19、ゲランのシャリマー30mlトワレも$19。ちなみに、私が買ったアナイス・アナイス50mlは$24でした。
信じられます? OH, MY GOD!でしょ? こーゆーのを「激安」というんですよね〜。

しかし、こっちの人の買い物のマナーはやっぱり悪いです。
ショッピングカートを自分の家まで押していくなんて序の口だったんですよ、実は。
ああいうショップでのフレグランスコーナーなんかはテスターがないので、あろうことか、こっそり商品のビニール包装を破ってしまい、中身を取り出してクンクンしてたりするんです。
日本じゃ考えられない。
いくらアウトレットショップだからってねぇ。まぁ確かにフレグランス売り場にはテスターが欲しいものだけど、しかし・・・そんなことしたら、もうその商品は売り物にならなくなるじゃないですか。でも、何個か置いてある同じ商品のひとつがそうやって、心無い客によって「テスター」と化してしまうと、あとから来る客も、みんなそれを「テスター」だと勝手に認識してるみたいですね。
何を隠そう、この私もそうさせてもらいました(~_~;) これって同罪?

暖かくなって

サンフランシスコとリバモアでは、どうも気候が少し違うみたいですね。
サンフランシスコではまだまだ寒い日もあって、このまえ行ったゴールデンゲートパークでは、バラなど固いつぼみのままだったけれど、こちらでは今、あちらこちらのお庭でバラの花が満開です。今日なんか、早咲きのひまわりが咲いているのを見かけました。カリフォルニア晴れというのか、雲一つないいいお天気が続き、雨もずっと降ってないので、水やりをしていない空き地なんかは、緑の草が枯れて茶色っぽくなりかけています。これからは、もう傘のいらない日々が冬の初めになるまで続くわけです。

こちらの空気は乾燥が激しいですね、ほんとに。
私はリバモアに来て以来、シャワーを浴びると必ずボディクリームを身体中につけるのが習慣化してしまいました。そうしないと肌が乾燥してかゆくなってくるんですよ。夫はべつに何ともないようですが、私はわりと乾燥肌なものでつらいです。日本でも冬場はお風呂から上がると特に乾燥する手や脚につけていましたが、こちらではほとんど全身につけないと駄目ですね。
ボディクリームにもいろいろあるけれど、皮膚科医推奨の(そう広告してある)香料の入っていない自然派ブランドで、かなりモイスチャー効果の高いものを使っています。また他のも試してみたいですが、今まで二、三試したところでは、それが一番効いたので。そうそう、石鹸も顔や手を洗う以外はやめました。普通の石鹸で身体を洗っていると、やっぱりむずむずかゆくなって、赤い湿疹みたいなのがぽつぽつできてきます。これまた別のメーカーですが、皮膚科医推奨のモイスチャー効果の高い液体ボディソープに切り替えました。こうやって乾燥から身を守っている感じです。

暖かくなって、今までどこにいたのかと思うほど、小鳥たちがさかんにさえずり、飛び回っているのを見かけるようになりました。私は鳥には詳しくないのでよくわからないのですが、いままで見たことのないような鳥たちもいます。
猫たちも、あまり暑いと木陰で昼寝ですが、気持ちのいい朝は活動的ですね。
最近はくろとオレ(オレンジ猫)が毎日やってきますが、昨日の朝なんか、私が電子レンジで何か温めていて、ふと見るとくろがベランダで一生懸命に口をぱくぱくさせてます。「開けろ開けろ」とにゃあにゃあいってるんでしょう。私が気づくのが遅かったので、ガラス戸を開けてやったときには、待たされたくろはちょっと怒ったのか、なんなのか、いきなり脚に飛びつかれて、そのまま噛み付かれるやら蹴り入れられるやら。あのなぁ、痛いんだけど(~_~;)
ほんとまだパジャマ姿だったからよかったけど、短パンやスカートはいてたら脚が引っ掻き傷だらけになったところ。ったく、もしこんな凶暴な猫飼ってたら、家じゃジーンズしか着られませんよ。くろのほうは私の痛そうな声など無視、せっかく餌を出してやってもあまり食べないで、どうやら「遊ぼう遊ぼう!」って気分。絨毯のうえでごろごろするやら、オモチャのねずみにむしゃぶりつくやらして、なんかハイになってましたね。
オレも毎日のっそりのっそり来て、今日なんかひたすら食っちゃ寝してましたね。何度も言うようだけど、私はお前の飼い主ではないんだけど。あんた、自分のお家にちゃんと帰ってるの?
まー、寄ってけ寄ってけと引き止める私も悪いんだけどさ。

動物とのコミュニケーションって、やっぱり一線越えられないんだけど、犬猫ぐらいになると、ただたんに餌欲しさとか、そういうのでない「情」みたいなのが確かにありますね。
このまえ、朝はやくオレが来たときには、餌を食べさせるとそのままごてっと横になっているので、まだ眠かった私はもう少し寝ようとそのままオレをほっといてベッドルームへ行ったんです。何かあればわかるように、少しドアを開けておきました。そうしたら、普段、そんな行動はしないオレが、何か言いたげにのっそり入ってくるじゃないですか。どうしたの、お外に行くの、と声をかけつつオレのあとをついてリビングに戻ると、ベランダのガラス戸の向こうにくろの姿が。この二匹、仲がいいんですよね。しょっちゅう一緒に遊んだりしてる。オレは私がくろを入れてやるのを見届けると、またどてっと横になりました。彼にしてみれば、べつに出ていきたいとか用事があったわけじゃなくて、くろが来て、こっちに入りたそうにしているってことを、私に教えたかったのかなぁって思いました。夫に言うと、「こいつらにそこまでの社会性あるんか?」と訝ってましたが。でも、私にはそうとしか思えなかったんですよね。
ほら、犬だと、もし飼い主が急病で倒れでもしたら、それを隣家に知らせに行くぐらいのことはしそうじゃないですか。だけど猫にはそんなの期待できないって感じするでしょ。でもね、オレの行動を見て、ひょっとしたら、ひたすら自分勝手で単独行動が好きなように見える猫でも、案外と社会性があるのかなって思いましたね。

寝転がってるオレやくろを見るにつけ、思い出されるのは、可哀相なタレのこと。
去勢手術をして里親探しセンターに連れて行かれ、ケージ生活になって、もうかれこれ三週間。
これまで二回ほど会いに行きましたが、一回目はひたすらケージから(というよりそのセンターそのものから)出たがっていたのに、それから一週間ほどして二回目に行ったときは、なんかもうぜんぜんケージから出ようとしないし、目がうつろっていうか無気力な感じになっちゃってたような気がするんです。こちらの思い込みかもしれませんけど。
ちゃんと餌もお水もトイレも世話してもらってるし、一日のうち、多少はケージから出して部屋の中で遊ばせてくれるんでしょうけど、他の猫がケージごしにたくさんいてストレスたまりそうだし、第一、あそこの部屋って窓がないんですよ。
タレ、ここんとこずっと、外の風にも光にもあたってないんじゃないかな・・・
こんなにいい天気になったっていうのに、タレには風の匂いも日差しの暖かさもわからず、オレやくろのように自由に走り回ることもできないで、他の猫の臭いが充満した畳半畳ぶんくらいのスペースのなかで一日の大半を過ごしているとしたら、可哀相です。遊ぶオモチャもないし、大好きなキャットニップもないし・・・世話してくれているボランティアや職員の方々には申し訳ないけど、いままでここで自由にしていたタレにとっちゃ、ただ生きているだけって感じなのかなぁって想像しちゃいますね。私も、もう少し簡単に里親が見つかるかなって思ってたんですけど、甘かったかなぁ? あのまま、ずっと何ヶ月も里親になってくれる人がいなかったら、どうなるんでしょうか。ケージ暮らしなんて一時のことだと思って預けたけれど、かえって可哀相なことをしたかもっていう気になってきます。うまく里親さんがみつかったら、うちのアパートなんかよりずっと広い、庭付きのおうちのなかで、ちゃんと保護されて暮らせるかもしれない、そのほうがずっとタレには幸せだろうと思っていたんですが・・・
私がタレのことをぶつぶつ言ってると、夫にも、
「ほんま、可哀相にな。だから、はじめに言ったやろ? それでええんかって何回もあんたに念押ししたやろ? そんな簡単に里親なんかみつかるわけないって。それでも、あんたが、あそこに引き渡すって決めたんやから。僕はどっちでもええと思ってたけど」などと言われる始末。
また、様子を見にいってみようと思いますが、考えるとちょっとユウウツで。
ほんと、こんなにいい陽気だってのにね。

いろいろなことが <其の四>

三週間もかかったけれど、やっと新しいコンタクトレンズを手に入れて視界良好、気持ちいいです。このスッキリ感は、目のいい人にはわからないでしょうね。私はかなり目が悪いんですよ。だから、ぼーっと何もかもがぼやけていた世界が、レンズをつけたとたん、しゃきっと引き締まってイキイキと見えるんです。
でも、ワープロ、パソコンは目に悪いですね。これやりだしてから、それまで安定していた度数ががくがくと悪くなったような気がします。だからって、やめられもしないけど、いまさら。
それにつけても、つねづね不満なのは、めがねやコンタクトレンズには、保険がきかないこと。なくても生きていけるということなんでしょうが、生きていけないですよ、実際にはね。まともな社会生活が営めない。ずっと常用しなきゃいけない薬と同じですよ。是非、保険で扱えるようにして欲しいですね。

さて、ここ数日も、いろんなことがありました。
まず、言語交換学習といったらいいのか、それをすることになったんです。
じつは、サンディア研で、家庭教師をしてくれる人を探していたんですよ。適当な誰かを斡旋してくれる組織というか、グループがあるみたいなんですよね。その係の人に、「家で英語を教えてくれる人を探している」と頼んでいたら、とある方が快く承諾してくださったらしい。さっそく紹介してもらったのはいいけれど、この人がまたちょっと変わった人なんです。なんと、サンディアで働くかたわら(彼は研究者ではないけれど、べつの部署で働いているそう)、合気道を教えているというんですよ。ずっと以前は中国拳法をやっていたけれど、日本の合気道に出会ってその奥の深さに惚れ込み、日本人の先生についてもう二十年以上も続けているというんです。いまでは彼も、こちらで道場を開いている立派な師範。私たちは道場へも行ってみましたが、そのときは十人くらいで練習してましたね。で、私もよくわからないんですが、合気道にもそれはそれで哲学というか宗教的なバックボーンがあって、どうも彼の流派の場合、ある神社と結びついているようなんですね。彼は、メキシコ系アメリカンで、クリスチャンとして育ったけれども、今はそういうわけで神道に傾倒しているみたいです。
まー、そういうちょっと変わった人なんですが、人懐こい、感じのいい人で、今つきあっている彼女(離婚して前妻との間に娘がいる)と一緒に私たちの家に来て、英語の話し相手になってくれるかたわら、私たちに日本語も教えてもらいたい、ということです。日本にも行ったことがあって、カタコトの日本語は話せるみたいです。ちゃんとしたセンテンスにはならないんだけど、あいさつとか、その程度。ローマ字もわかるそうなので、それを使ってコミュニケートできると思います。
このまえ、一回目をやりました。久々に一時間以上もエイゴ喋って疲れましたが、でも、楽しかったですね。コンスタントに続けていけば、どーしようもない私たちの英語も、少しはましになるんじゃないかと期待しています(^^)

あと、もう一つのビッグニュース(?)ですが、なんと、タレの飼い主になってくださる方が現れたんですよ!
私たちが、昨日、タレの様子を見にセンターへ行ってみたら、一日違いでもう引き取られた、というんです。その前の日に、たぶんダブリンのペットショップで開かれているアダプションコーナーで、里親が決まったそうです。里親さんはどんな人だとか、私たちには何もわからなかったけれど、彼女、と言っていたから引き取っていった里親さんは、女の人なんでしょう。
一、二週間、様子を見るので、それ以降、また電話でもしてくれれば、タレがどうしているかお知らせできます、ということでした。
おそらく、「お試し期間」みたいなのがあって、その間に里親さんが「やっぱりいらない」と言わなければ、タレも晴れて、家猫としての安泰な生活ができるようになるわけです。夫ともども、よかったよかったと喜びあったことです。
まぁ正直、ちょっぴり寂しい気もしましたけど。
なんか、子供が結婚して、家を出ていったあとの親の気分って、こんなのかなぁとか思いましたね(~_~;)
子供だとまたちょくちょく会えるけど、タレとはもう会えません。
もう、「よその猫」だもんね。

思えば、うちのベランダのしたの植え込みのなかで、あいつがみゃうんみゃうん心細げに鳴いていたのが始まりでした。それからは毎日、とっとっとって、家まで駆けてきたタレ。
毛玉をとろうとして引っ掻かれたこともあったし、臭い「うん○はみだし事件」もあったけれど、今となっては、「タレ!」と呼ぶと、嬉しそうにシッポをぴんと立てて、どこからともなくとっとっとと駆け寄ってきた、あの姿だけを思い出します。
このまま誰にももらってもらえなかったら、可哀相だから日本に連れ帰ろうかとも言っていたんですが・・・
この日を記念して、タレの一番よそゆきに撮れてる写真、アップしときます。
ぶきっちょでお馬鹿なタレが、新しいお家で可愛がってもらえますように・・・

またまた猫のこと

タレがいたころは、出入り禁止にしていたオレ。このごろ毎日やってきます。去勢されたから、もうマーキングのスプレーもしないし、家にいれてやってるんです。こいつはごつい外見に似合わず、一番甘ったれだとわかりました。いつも足元にすりすり(毛がつくからやめろっての)、喉なでて〜と寄ってくる。爪は立てないし、噛まないし、お腹まるだしで寝てるところを見ると、みかけはああでも案外可愛いヤツです。初めはデカイ猫だなーと思ったけれど、見慣れたのか、それほどでもなくなって、かえってくろが小さく見えるようになってきました。
タレがいる頃は、多少冷たくあしらわれていたけれど、今じゃすっかりタレの後がまに居座った感じ(~_~;)

オレの行動パターンですが、朝はやく、五時ぐらいからベランダで座って、私たちが起きるのを待ってる。餌をやると、しばらくして出ていく。それからなぜかまた帰ってくる。そのうちくろも来て、前足で叩き合うだの、取っ組み合いで転がるだの、荒っぽい遊びをしては双方、部屋中に毛を飛び散らせてくれる・・・
あんたらなぁ、あとで掃除するのは私なんだけど(~_~;)
昼ごろまた餌を食べてからは、くろも一緒に夕方までぼや〜っと寝る。で、起きるとまた、ひと運動しに外へ出て、夜にはまた帰ってくる。餌を食べてちょっと寝ると、十時ごろにはまた外に行く。
要するに、猫の一日って、遊ぶ→食べる→寝る→遊ぶ→食べる→寝る・・・の繰り返しなんですね。まぁ、人間で言えば、三才ぐらいの幼児みたいなもんです。

人の家の猫なのに、ちょっとマズイかなぁと思いながら餌やってますけど、こいつには「飼われている」という認識ってまったくないんじゃない? もともと野良だし。首輪はつけてるけど、そこに彫られてる名前、「ガーフィールド」って呼んでも本人は無反応。私の発音が悪いのかしらね?
飼い主もなんというかおっとりした人で、こいつを外に出しっぱなしにしてるみたいだし。前に、こっちが心配して「うちのベランダにしょっちゅう来てますけど、おたくんとこには帰ってます?」って電話したときも、「わざわざお電話ありがとう。あの猫は、去勢してるし、何も病気もってない健康な猫ですよ。何かあったらまた知らせてくださいね」って言ってたのは憶えてるけど、とうてい「私の猫なんだから、かまわないでください」って雰囲気じゃなかったような。
たぶん、仕事もってる人だから、昼間は家に誰もいなくて、猫を閉じ込めっぱなしにしておけないんじゃないかな。けっきょく、外にふらふら放してると、うちみたいに暇人のいる家に来ちゃうのよ、猫って。で、あまり本宅に帰らなくなる(~_~;)
夫は、「ええんかいな、そんな<妻子ある男を寝取る愛人>みたいな真似して」などとわけのわからないことを言ってますけど、私が猫を閉じ込めてるわけじゃないんですよ。猫のほうが来るから、歓待してあげてるだけです。出ていきたいと言えば、いつでもドア開けてやってますよ。

飼い主がいるのになんでうちに来るのかなぁと思うんですが、三才ぐらいの幼児に似てると思えば、猫は猫なりに、誰かにかまって欲しいという気持ちがあるのかなって。ただ、ぽんと餌だけ置かれてお留守番じゃ、猫もつまらないでしょう。
猫が遊びたがっていたら、ひもをつけたおもちゃを振り回して相手になってやり、寝ていたら静かにしていてやり、無理に抱いたりせず、適当に無視し、適当に声をかけてやると、だんだんなついてくる。まぁ、暇人じゃないとできませんよね(~_~;)
「どこ行ってたの?」とか「どうしたの?」と、猫に話しかけてる私を、夫が「そんなこと言っても猫にはわからんやろーに」とあきれた目で見るんですが、言葉の内容はわからなくても、なんか話しかけられてる(かまってもらってる)というのは伝わると思うんですよ。だって、向こうも猫語でにゃーにゃー話すようになるんだもの。もちろん、何言ってるかわかんないんだけどね(^^)

猫って、自分だけの興味に集中してるとき(窓の外に小鳥がとんでいるのを見ているとか)や、寝ているときは、人間なんて眼中にないって感じなんですが、自分が退屈になると、遊んで遊んで、と寄ってくる。部屋の隅で丸まって寝てるな、と思ったら、突然むっくり起きて、こっちにやって来て身体をすりつけて寝る。人間のまったくいない部屋だと逆に落ち着かないというところもあって、べつの部屋に入り込んで、呼んでも来ないときがあっても、しばらく無視してると必ず来ますね。まぁ、臆病なみけみたいな猫もいますが、人間に可愛がられて育った猫は、おおむねそうなんじゃないかしら? 人の命令は聞きたくないけど、自分が必要としているときは甘えてくる。人からべたべた追いまわされるのは嫌だけど、無視されるのも嫌で、いつのまにかすり寄ってくる。勝手といえば勝手な動物ですが、それが習性だったら仕方ないですよね。

ところで私、ここで猫たちと知り合うまでは、猫が特に好きってわけじゃありませんでした。
そもそも「まりねこ」というハンドルも、私が猫好きだからじゃなくて、私自身が猫みたいだから、というわけです。というのも、ほら、猫って犬と違って役に立たないでしょ。犬なら、警察犬とか盲導犬とか、人様のお役に立ってますが、役に立たないものの代名詞が猫だものね。猫の手も借りたい、という言葉が象徴してるでしょ。
私も、人様の役に立つ存在になりたいなぁと思いながらも、生来のずぼらさと身勝手な性格が災いして、いまだ、そうなれていません。どころか、もう半分開き直って、これはこれでいっかぁ、と思うように(~_~;) そのうえ、家族の者もそんな私にあきれつつ、まぁしょうがないっか、と。こんな調子だもんで、夫と結婚したとき、うちの家族一同が、「あーやれやれ、こいつのわがままをこれからは自分たちが引き受けなくてすむ」と肩の荷おろしたのはいうまでもありません。
ま、あとから気づいた夫にはお気の毒ってわけですが(~_~;)
私が猫たちに親切にしてやってるのは、やっぱりそこに自分との共通項を見出してるからかも。
あ〜、ここに私よりも暇で、私よりも役に立たん生き物がいるなぁと思えば、なんとなく安心できるというか。
思わず夫に、「なぁ、私、何かあんたの役に立ってる? 猫よりましやと思わん? いちおう洗濯も料理もできるし」と聞いてみる今日このごろ(~_~;)
夫の返事?
「あのなぁ・・・猫と比べてどーすんねん」

さて、タレが新しいお家にもらわれていって一安心ですが、この春って季節、けっこう捨て猫とかでるみたいですね。飼ってる雌猫に子猫が生まれたけど、もう飼いきれないから捨てるとか、野良猫がいつのまにか縁の下などに子猫を生んでしまって始末に困るとか。はたまた引っ越しするんだけど連れていけないから、猫だけ置き去りにしちゃうとか。
私はマンション住まいですから、野良猫っていうのもあまり見かけたことないし、日本には捨て猫が多いって聞かされてもぴんと来ないですが、そういえば昔、野良猫が実家のベランダで子猫を生んでしまい、そのまんま姿をみせないので、困ったうちの母がマンションの管理事務所に持ち込んでったことがありますね。管理事務所でも、そんなの持ち込まれたって困るわけだけど、母は強引に置いてきたとか。
「だって、うちに置いとかれへんやないの、あんな目も開いてないような子猫何匹も」と。
たぶん、保険所行きになって殺処分されたんだと思います。私も、そのときは可哀相だと思ったけれど、しゃーないなぁと他人事でした。今なら、ネット上でたくさんの「里親探しページ」がありますし、動物病院などにチラシを貼って里親を探すという手もあると知っています。でも、そのときは、そんなの思いつかなかったんですよね。
思えば、夫と香港へ行ったときも、繁華街から少しはずれた公園で、やっと歩けるかなという感じの小さな子猫がみゃーみゃー鳴いてうろつきまわっていました。親猫とはぐれたのか、捨てられたのか・・・私と夫は可哀相に思い、とりあえず牛乳を買って来て飲ませようとしてみましたが、ぜんぜん飲みませんでした。お腹すいてないのかなと思いましたが、そもそも猫に牛乳は駄目なんですってね。消化できずに下痢しちゃうんだそうです。しかも、冷たいままだったから、余計に悪いことしちゃった。子猫の場合、たかが下痢でも脱水症状を起こして死んじゃうこともあるといいますから。ちなみに、猫用ミルクというのがあって、ペットフードのコーナーに置いてます。子猫には、それを温めて飲ませるんだそうです。(その子猫、気になりましたが、親猫が探しに来るかもしれないと思って結局そのままにしときました。旅先でもあるし、どうしようもないなと)
いやー、しかし、無知ってコワイですね。犬や猫に玉ねぎやニンニクなどを食べさせてはいけないとか、そんなこともつい最近まで知りませんでした。野良猫が迷い込んできても、猫は肉食だからと、ついハンバーグとかあげてしまいそうじゃないですか。でも、玉ねぎ入ってるから・・・

私は捨てられた子猫なんかひろった経験などないですが、みなさん、ひょっとそのへんでひろってしまって、ほっとけないなと思ったら、まずはあったかい寝床と猫用ミルクをとりあえず用意されるといいと思います。時間・金銭的に余裕があるなら、そのまま動物病院へ。
獣医さんのサイトや動物愛護系のホームページに、そのへんのことは詳しく書かれてありますので、拾った猫がある程度大きくてひとまず元気そうなら、それらを読んでみてもいいですね。


12を読むBACK