Leipzig

四月七日(水)
朝食後バスに乗りこみ、アウトバーンを走ってベルリンから約180キロ離れた古都ライプツィヒ着。聖トーマス教会、旧市庁舎など見学ののち、またバスで約95キロ走り、高級陶磁器で名を知られるマイセンへ。


文化の都

ライプツィヒ観光の目玉は、バッハとゲーテ。全体に小ぢんまりした街なので、徒歩でじゅうぶん観光できる感じでした。

聖トーマス教会は、ヨハン・セバスチャン・バッハが、1723年から晩年の27年をオルガニスト兼聖歌隊の指導者として過ごした場所。主祭壇前にはバッハの墓、教会のおもてには、小さな売店とバッハの像があります。観光客たちは、まずバッハ像のまえで写真をパチリ、教会に入って墓を詣で、教会から出て来て売店をのぞくわけです。
売店には、バッハという文字が書かれたTシャツ、教会で演奏されたオルガン曲のCDや、絵葉書、楽譜などが売られています。値段は、安いとも高いともいえません。まぁ、こんなもんだろう、というような価格です。
日本のお寺というと、法要などで人が集まる以外、普段は現代生活から切り離されたような古びた静けさがありますが、あちらの教会は、古いのは古いけれども、その活動としてはまだ生活のなかに「生きている感じ」がしますね。日曜のミサに行くなど人々の信仰が残っているし、教会でクラシックコンサートなどが開催されることも多いようです。マニアックに音楽を聴くというんでなくて、コンサートの雰囲気を楽しみたい、というなら、現地で安く簡単にチケットが手に入ります。今回の旅で、私たちはベルリンとプラハで教会のコンサートに行きましたが、なかなか印象的でした。

マルクト広場に面するルネサンス様式の美しい旧市庁舎。建物一階部分はショッピングアーケードになっていて、高級陶磁器マイセンなどのお店も入っています。裏手には、ゲーテの像があり、像の台の部分には二人の婦人の顔が浮き彫りになっています。これはそれぞれ、ゲーテの別時期の恋人だったということです。驚いたことに、長生きのゲーテは、自分が八十になってから、まだティーンエィジャーの女の子に恋をするんですねぇ。はぁ〜、よーやるわ、と思うんですが、やはりそこはほら、美意識の発達した詩人ですから。普通の恋心というより、なんていうか、衰えゆく我が身を振り返るほどに、若さの輝きというものが、より美しく、その無垢(無知?)ゆえに神聖さを増して見えたんでしょうか。
像とはまた別の場所に、ゲーテゆかりの老舗レストランというのがあります。「アウエルバッハス・ケラー」というのですが、ここは有名な「ファウスト」の舞台となったところだとか。店の入り口には「ファウスト」の登場人物の像が立っています。


ヨーロッパ・リピーター

トーマス教会の前で、べつの日本人ツアーの一行とすれ違いました。この旅を通じて思うことですが、まだ東欧のほうって、観光客が少ないんですね。
たとえば、初めてのヨーロッパなら、まずはパリとかロンドン、ローマへ、などと思うんじゃないですか。実際、ツアーで同行した人たちはけっこう旅慣れた方々が多く、主な都市はもう以前に回ってきたという、いわば「ヨーロッパ・リピーター」組でした。
パリなどは、いつ行っても日本人観光客でいっぱいで、シャンゼリゼで若い女の子たちが買い物している姿を見かけないときはない、という話はよく聞きますが、東欧ではそんなことはなかったですね。ウィーンでちらほら見かけた程度ですが、まぁ、そもそもウィーンはいわゆる「東欧」ではないし。

若者の好きそうなブランド・ショッピング観光が組みこまれていないし、ナイトライフも充実しているとは言い難いし、なんとなく古臭く、地味な印象があるんじゃないでしょうか。でも、そのぶん、他の大都市にはない、ヨーロッパらしいヨーロッパが見られます。もとからブランド・ショッピングなどには関心のない私たちには、そういう免税店巡りの観光が組み込まれていなかったことが、逆に楽しめました。せっかくはるばる遠いヨーロッパまで行って、買い物する気もないのに免税店で時間をつぶさなきゃならないなんて、馬鹿馬鹿しいですものね。

でも、見てても、みなさん案外とあまり買い物しないですね。おみやげとかも、そんなにガバガバと買い込まない。海外旅行や輸入商品が珍しい時代ならいざ知らず、多くの人が連休には海外に出て、円高のおかげか輸入品も安く売られている今となっては、何を買っても、そう貴重なものでもなくなってきたからでしょうか。ほんとに何も買わないので、自分のことは棚に上げ、う〜ん、日本人も学習効果でケチになってきたのか?と思ったことです。
私自身は、免税で化粧品などを買うなら、空港で買う主義。どうせツアーなんて、空港での待ち時間をたっぷりとってあるので、その時に買い物でもしなければ、退屈してしまいます。かさばらなくて小さいものは、品揃えのいい関空で買っておけばあとあと買いそこねる心配もない。そういえば、トランジットで降りたアムステルダムのスキポール空港もだだっ広く、品揃えは超豊富でした。

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