エロパロについての勝手な意見


私は趣味で小説なんか書いてましたが、
自分の作品でエロティックな場面を描いたことがありません。
文学に、粗野で過激なエロを盛り込めば、刺激的だとか斬新だとか、
そんなふうに受け取られるれる風潮が安直で嫌だったし、
なにより、不快感とか可笑しさを感じさせない真面目なエロって、難しいんですよ。
恥ずかしさは別として、とうてい私には描けないなぁと思ってました。
描けないなら描けないで、それが必要でないテーマを追及すればいいわけだし、
実際、私はエロ描写の際立った作品より、胸がキューっと絞られる切ない作品のほうが好きなんです。

何年かまえ、文学学校に通っていたとき、主に若い世代の人たちが、
エロシーンも描いてましたが、作者を知っているせいか、そういう作品を読んで
何らかの興奮を感じたということはなかったですね。批評目的で読んでたせい、というのもあります。
でもまあ、顔見知りで話もするような誰かが描いたエロを読むのは、どことなし滑稽というか、
やっぱり、エロという感情は大勢でオープンに論じたりするものでないわけですよ。
ひっそりミステリアスな接し方でないと駄目ですね、少なくとも私にとってはそうですね。

で、何の因果かここで「同人」とか「やおい」とか「ボーイズラブ」ですよ。
いや、人気漫画の「デスノート」を検索していたら、そういうサイトがひっかかってきたわけなんです。
「デスノート L 月 漫画」とか、いろんなキーワードでサーチすると、
こんなのとか、こんなのとか・・・これなに、なんて世界?みたいな。
で、まあ、その頃、私はデスノートってどんな漫画なのかよく知らなかったんですが、
「少年雑誌にのってる漫画なのに、そういう雰囲気のストーリーなのか??」と思ったり・・・
いや、まさか、はっきりとボーイズラブ系の漫画やゲームなどに萌えるだけじゃなく、
普通に見れば健全な少年漫画などのちょっとしたシーンやセリフなどに注目して、
「火のないところにも煙をたたせる」ような人々が、そんなにいるとは思いませんでしたからね。
原作読んだら、ぜんぜんそんな漫画じゃないし。

びっくりしたけれど、暇と好奇心にあかせてチラチラ見ているうちに、
なんとなくその周辺の世界がわかってきたように思います。
こんなページも見つけたりして、ちょっと詳しく(?)なりましたよ。
この世には、漫画やらアニメやらはたまた生身の人間やらをネタにして、好き勝手に男同士の
カップルを決め、「やおいストーリー」を妄想できる人たちがたくさんいる!!
それでもって、その妄想を小説や漫画やイラストなどに変換、コミケで同人誌にして売ったり、
自サイトで堂々と(あるいはコソコソと)発表している人たちが大勢いる!!のです。
うーん、デスノにはまらなかったら、こんな世界のぞいてなかっただろうなぁ〜
だってびっくりですよ、私、そういうのって、美少年とか美青年だけと思ってたら、オジサンとかも平気で
カップリングしちゃってるし!いや、多いのはやっぱり綺麗・カワイイ系だけどね。
L×月とかニア×メロとかはまだわかるとして、夜神パパ×松田、火口×葉鳥なんてどうよ??
いやもう、素直にキモイです、私は。でも、脳内では好きになさってください。

私は基本的には原作のパロディ、つまり二次創作って、認めてはいけないと思ってます。
このへんは、個人的な意見ですが、まず作者に対して失礼だし、面白くても結局のところパクリだし。
私が原作者なら嫌ですよ。自分の描いたキャラや作品世界が、いいように蹂躙されてる気がします。
特にエロがらみとなると、一層嫌ですよ、もう自分が痴漢の被害に遭うくらいな感じで嫌だと思います。
だけど、素人の二次創作のネタとして関心を集めることで、原作も売れると思う業界人もいるだろうし、
そうやって売れれば、それでもいいと考えるなら、あまり問題視しないんだろうし。
特に目立って商売にしたりしていなかったら、もう放置なんでしょうか。
たくさんあるウェブサイトにまで、いちいち文句つけたりできないしね、現実的に。

ということで、そういうサイトの二次創作(ショートストーリー)の感想とか書いてみようと。
他人の作品パクッて勝手な妄想でエロ描写ですからね、ほんとチャレンジャーですよ。
私なら、誰かにサイトバレしたら泣くなぁ。青ざめますよ。いやもう、こっちが恥ずかしいっていうか、

え〜〜〜〜っっ!!

って感じの多いし。
いや、内容はともかくこの人の作品は、わりと巧いな、書きなれてるな、と思うのもあります。
文章の良し悪しという観点からみて。そういうのは、やはりごくわずかですが。

エロなやおいストーリーの特徴として、本番はバックで、というのがあるんですが、
いざコトに及ぶとき、初めに「慣らす」とか「解す」とか、おきまりのように書いてあるんだけど、
あれって、指で「慣らし」たり、「解し」たり、できるものなの?
もともと、肉体的には反則な使い方なわけじゃない?そのための器官じゃないし。
ていうか、そこまで詳しく書かなくていいよ・・・想像したらかえって萎える・・・不潔じゃないの、ねぇ?
ソコを触った手で、また頬とか胸とか触ったり・・・
お願いだからアンチバクテリアソープで洗ってからにして!な気分になります。
笑えるのが、感じてくると中から粘液が出てくるとかいう描写・・・それ、どこの穴よ?
ああそうそう、最中の出来事はへんに詳細なのに、終わったあとはシャワー浴びるだけとか。
どれだけ放出してベタベタになっても、ティッシュの需要はあまりないようです。

批評的に読むと、そういうお約束があるというか、多くの人が同じ言葉を使いまわしていて、
それがなんだか画一的というか、あーパロッてるなというか、私には退屈で面白くなかったです。
キスするときは「歯列を割る」、舐めるときは「水音」を立てて、胸には「うっすらと赤い蕾」、アレは「楔」、
で、指で「解した」「秘孔」に、それを打ち込むわけですな。最期は「吐精」とか「熱を放つ」。
(全体的に、「受け」さん痛そう・・・でもやおい界の「受け」さんは、なぜかすぐ気持ちよくなるのです)
まあ、歯列はいいけど、「蕾」って表現はないでしょ、「蕾」ですよ「蕾」。陳腐すぎる。
白人だって、そんな綺麗なピンクの「蕾」なんか胸についてないよね。
しかも触られると、すぐにそれが尖って、「っあ・・・」だからさ。
そんなことで、男がいちいち「顎を震わせて」のけぞるのか?

こういうのは、あれでしょ?その手の本にそういう言葉が使われているから、普及してるのかと想像。
でなきゃ、違う人の作品なのに、多くが、同じ言葉で、同じ手順を踏んでるのが解せない。
それで、「受け」さんにはAV女優のようにアンアン言わせないで、もすこし抑えた表現でいいんじゃない?
でないと、受けは「女の代わり」って感じで、男×男にしている意味がない・・・
あと、女性向きと謳っているのに、こんな鬼畜なシーンありか?てのも結構あるのが意外でした。
本気で無理やりとか、折檻とか、血とか、涙とか。
そういうの、好きな人もいるのかもしれないけど、私は、あまり痛そう・苦しそうなのはパスですね。
まだ「言葉攻め」は上手なら萌えますが、殴られたり蹴られたりはシャレにならないよ、ママン。
女が乱暴されるのは同性として、痛々しく、見ていられないと思うんだけど、男だといいのかな?
所詮、自分とは接点のないこと、という視点で。それとも、女性の中にも嗜虐心がある、ということか。

まぁ、なんだかんだ思いつつあれこれ読んでみたけれど、エロな気分になったかというと、どうもねー。
べつにやおいだからっていうんじゃなくて、それだけ人をその気にさせる文章は難しいってこと。
お気に入りの妄想というのは、人それぞれ違うから・・・
絵や漫画だと?やはり目からの刺激のほうが、より強力でしょうね。
でも、ソレ自体をいきなり直接見せられても、ちょっと勘弁って感じ。
素人だから、絵自体が下手な人が大半だからなぁ・・・絵が下手って、それだけで萎えるわ。
虚構の世界をちゃんと描こうと思ったら、なんにせよ、しっかりした物語を構築しなきゃいけない。
そこそこ巧いと思う人は、エロ描写よりも、そこにいたるまでの心理描写に力を注いでるし、
上手に原作のキャラや世界設定を利用して、
そのうえに独自の物語世界を確立させてるなーと思いました。
そうなると、エロまではいかなくても、萌え、ぐらいは確保できる。
うん・・・人をハアハアさせるのも、難事業でございます。
とにかく、エロパロ書いている人は、自分なりの言葉の使い方を研究したほうがいいかも。
結局、やることはひとつ、なのかもしれないけど、だからこそ言葉にバリエーションが欲しいなと思いました。
すでに他人のつくったキャラとか世界構成とかパクッて、そのぶん楽してるわけだしね。



まりねこ文芸館 | Fragments