Dresden

四月八日(木)
朝食後、ドレスデン市内観光。ツヴィンガー宮殿、アルトマルクト広場など見学。
午後には国境を越えてチェコの首都、プラハへ。


エルベ川のフィレンツェ

ドレスデンは第二次世界大戦で街全体が破壊され、今でも復興作業が続けられている街です。
「エルベ川のフィレンツェ」とも呼ばれるバロック芸術の都、ということですが、実際にはフィレンツェとは違った趣がありますね。どういったらいいんでしょう、やはり、イタリアとドイツのムードの違い、といったものでしょうか。こちらのほうが、どうしてもゴツイ印象・・・・


ツヴィンガー宮殿

この宮殿が、ドレスデン観光の目玉ですね。
大きな中庭をぐるりと囲むように、美術館や兵器展示室、陶磁器コレクションの間が並び、ささっと見て回るだけでも時間がたってしまいます。私たちは、そのなかで美術館を見学しましたが、なんと、誰でも知っているような超有名画家の作品が目白押しです。
ラファエロ、レンブラント、ルーベンス、といったルネッサンス時代の大御所をはじめ、自国ドイツの第一級の画家たちによる絵画が、館内の壁をずらりと埋め尽くしています。これで、入館料はたったの7マルク。1マルクが70円ぐらいでしたから、せこいようですが超お得です。日本の美術館でこれらの絵にお目にかかることがあるとすれば、その倍以上の金額を払って押し合いへし合いしながら並ぶ、ということになるでしょう。


文化遺産

イタリアでも思ったんですが、こんなふうに世界に誇れる文化遺産が、たとえば彫刻でも絵画でも、建築物でも、ヨーロッパの都市にはごろごろあるんですよね。私たちが、美術の本やテレビのなかでしか見られないようなものが、ほんと、無造作にみえるほど、身近にある。これは、すごいなぁと思います。
建築物にしても、昔ほど手のかかったつくりでは建てることができなくなったいま、お金と美意識をありったけ注ぎこんで建てたような古いものは、大変な財産でしょ。たとえ自分の所有するものではなくても、現地の子供は、そういうホンモノを見ながら育つわけだし、また、それら西洋文化の遺産が、世界のあらゆる地域で現代文化の基礎になっているので、無駄なお勉強でない強みがあります。うらやましい限りですね。

日本人として、なるほど、奈良や京都などに行くと、古い伝統文化も素晴らしいとは思うものの、それらはもう日常生活から、どこかかけはなれていませんか。私が住んでいるのはマンションなので、ご飯を食べるときはお箸を使うけれども、部屋自体は洋室もどき、とでもいうべきもの。壁紙は洋風の花柄だし、トイレも洋式、普段はソファに座っているので、たまに外で座敷に座ることになると、すぐ足腰が痛くなってくる。
インテリア好きの人ならわかると思いますが、どんなに輸入品で飾り立て、西洋に追随してみても、もう物理的限界があるんです。一歩外へでると、まず街自体が雑然としていて、美しくない、ということもある。どんな色に髪を染めようと、低い鼻はどうしようもない、という感じです。ならば、我々は我々独自の伝統的美意識で・・・といってみても、これがもうなんなのかさっぱりわからなくなっている。一抹の虚しさ感じませんか。文化的、美意識的にいえば、私たちはもう根無し草の無国籍もいいところですよね。


BACK