Berlin

四月五日(月)
四日午前、関空からKLMオランダ航空に乗りこみ、約11時間でアムステルダム着。スキポール空港で乗り換えた後、約一時間でドイツの首都ベルリン着。日本との時差は本来八時間のところ、もうサマータイムということで七時間。
翌日、五日の午前中はバスに乗り市内観光。昼食後は自由行動。

壁、ブランデンブルグ門

ベルリンの象徴といえば、壁ですよね。それから、ブランデンブルグ門。
壁はほとんど取り壊されて、わずかに残された個所にはいろいろとアーティスティックな絵が描かれています。そばで見てみると、これが国境を隔ていた壁?というような感じで、思ったより薄いものでした。観光客などがベルリンみやげにと削っていったりしたので、まばらに薄くなっているそうですが、もともとそんなに厚みはないようなんですね。
ヨーロッパの石造りの建物の壁はたいてい分厚くて、数十センチはありますが、このベルリンの壁はブロック壁みたいな感じ、こちらが想像していたようないかめしい威圧感とか「ほほう!これが」といった雰囲気はありませんでした。いま、ボンからの首都移転でベルリンはちょっとした建築ラッシュ、壁付近はビルの工事中だらけだったし、ちょっと気抜け。

馬車に乗った勝利の女神像が上についているブランデンブルグ門。ここがウンター・デン・リンデン通りの起点となっています。これは「菩提樹の下で」という意味の目抜き通り。
まぁ、今回行った都市の、どこもかしこもそうですが、とにかくこの目抜き通りも道幅が広いんです。道路の真ん中が細長い公園のようになっていて、そこに菩提樹の並木があり、ベンチが一定の間隔をおいてずらっと並んでいます。犬を連れた人やお年寄りなどが散歩したり、座って休憩したりしています。街の風景がすごくゆったりとした感じに見えるのは、イースターで地元の皆がお休みだったこともあるでしょうが、都市自体がそもそも広々とした空間を大切に設計されているからだと思いました。

街の印象

細々した観光案内は、その手の本を見ていただくとして、私がベルリンで感じたのは、広いなぁ、ということと、もうひとつ、落書きが多いなぁ、ということ。建物の下部には、マンションといわず、オフィスビルといわず、スプレーで落書きがしてある。書いてあるのは、たいてい絵でなくて、ドイツ語の単語ですね。私には何のことかさっぱりわかりませんが、凝ったデザインで何色か使ったものも。
ああいうの、書くのにけっこうエネルギー費やすと思うんですが、誰がどういう理由で書くのか、いまいちわかりませんでした。失業した労働者などが、うっぷんのはけ口に、という説もありますが、それにしても、ホームレスや浮浪者然とした人も見かけないし、いかにもアナーキーな若者というのも歩いてないし。そんなにフラストレーションがたまっている街には見えません。もしかして、「東」時代の産物なのでしょうか?
もちろん、書いている現場もそれを消そうとしている現場も見ていませんし、たとえば、「ここに落書きをしないでください」といったたぐいの看板や張り紙も見ませんでした。あとでわかることですが、この落書き、今回行った都市では、ウィーンを除くすべての都市で、共通して見られます。

去年の春先にイタリアに行ったので、どうしてもイタリアの印象と比較してしまいます。
なんか、彫像群や飾りなどがあっても、建物がごつくて、華美でなく、わりとすっきりしたデザインですよね。全体に。
まぁ、インテリアや建築様式のことは知りませんが、見た感じ、やっぱり新しいんです。ローマなどとはまったく違う趣があり、現代的。戦争で破壊された街だからかもしれませんが。破壊を免れたものは彫刻といい壁といい、全部残してあり、それを使ってまたもとのように復元しようとしています。
教会や大きな建物のうえにはキリスト教の聖人や神話の神様などの巨大な彫像がついているものが多いんですが、素材が砂岩でできているので排気ガスやなんかで汚れやすいとのこと、すっかり真っ黒になってしまったもの、そうなりかけているものばかりで、夜などライトアップはされているのですが、なんだか不気味です。

キレイ好き?

建物内部は非常に清潔な感じ。ツアーの一団で行く広いレストランなどのトイレは、オイルヒーターの暖房もついて、消毒剤のような匂いが立ち込めているくらい。ペーパーが切れているとか、流しに髪の毛がへばりついている、などということは、いっさいなし。手を拭いたあとの紙屑が床に落ちていたり、ということもなし。きっと、お店の人が、まめに掃除しているんだと思います。でも、私たちが使ったあとは、いつも、完璧なまでのその清潔さが乱れてしまったようで、ちょっと恥ずかしい思い。
ドイツ人はやっぱりキレイ好きで潔癖なのか、添乗員さんの話によれば、ドイツ家庭のキッチンはいつもすっきりと片付いていて、部屋や窓もぴかぴかに磨き立てているそうです。その話を裏付けるように、外からしかわかりませんが、汚れた窓は見かけませんでしたし、光った窓ガラスの内側には、凝ったデザインの白いレースカーテンがかけてあって、鉢花などが外から見えるように飾られています。
これも聞いた話ですが、清潔できちんと整頓された家の中は、ドイツ主婦の誇りだとか。ご近所の窓ガラスが汚れていたりすると、「あそこの奥さん、ご病気かしら」と、見舞いに来るんだそうです。・・・ドイツに住んでなくてよかった(~_~;)
家は広いから窓もたくさんあるでしょうし、大陸の天候は変わりやすいのに、いつも磨きたてているのは大変だと思いますよ。まぁ、あの人たち、身体もごついから体力もあって、私が考えるほどでもないのかしら?

環境への配慮

ヨーロッパでは環境保護活動やリサイクルも徹底しているのか、ドイツの街中には数種類の分別ごみの箱が色分けでおいてありますし、それ以外に今回泊まったどのホテルでもバスルームには、「タオルを使った後は、替えて欲しければ下に投げ捨てておいてください、そうでなければ、元の場所に掛けておいてください」という内容のことが書かれてありました。四つ星クラスのかなりいいホテルでも、再生紙使用だと思われるトイレットペーパーやティッシュがあったりします。日本ではそのへん、どうなのでしょうか。いいホテルに泊まったことがないから、わかりませんが・・・(~_~;)
ごわごわの紙は、一見、貧乏くさいんですが、やっぱりホテルでも、そういう意識でわざわざ再生紙を使っているんでしょうかね?

気候と水、物価

お天気が良かったので思ったほど寒くはなく、大阪の三月半ばを過ぎた頃の気温、まだ冬服だけど、そんなに分厚いコートやマフラー、手袋などはいらない、というところでしょうか。公園などではラッパ水仙やレンギョウが盛りで、どこでも大量に植え込んでいました。暑がりのドイツ人の中には、レストランで半袖を着ている人も見かけましたが、あれは日本人にはちょっと真似のできないことだと思います(~_~;)
で、やっぱり大陸は乾燥していますね。髪や肌がぱさぱさするような感じ。ホテルの中も空調がきいていて快適なんですが、そのぶん、より乾燥が激しく、私などコンタクトレンズが乾いて目がしょぼしょぼしました。目薬は必需品です。髪を洗ったり、小物の衣類を洗濯したりしても、すぐに乾いてきますね。寝ている間に喉が痛くなったりすることもあるとかで、その予防にはバスタブにお湯をはったまま寝るといいそうです。
いちおう水道水は飲めるということですが、硬水なので、手や身体を洗うと皮膚にあたる感触が微妙に違います。なんていうか、やはり日本の軟水のほうがマイルドな感じですね。私たちは用心して飲み水にはミネラルウォーターを買っていました。ところが向こうでは泡の立つ炭酸入りが標準なので、普通の水を買うには「ノンガス」のものをさがさねばなりません。現地の人にとってはガス入りがおいしいそうで、どうして日本人はわざわざガスなしのを買って飲むの?という感じらしいです。レストランでも、オーダーのとき「ノンガス」と断らないと、必ずガス入りを持ってきますし、そもそもガス入りしかおいていないお店もあります。今回行った街では、だいたい昔からきれいな水は貴重品、ミネラルウォーターもビールも、同じような値段なんです。
いま、1ドイツマルクは約七十円。
スーパーなどのぞいてみましたが、ビールやジュース、食べもの類は少し安く思えたものの、全体的に物価は日本とそう大きくかわらないと思います。庶民の給与平均も、日本よりやや少な目だとか。ただ、教育費とか交通機関などは違って、そのあたりは暮らしやすさを感じますね。


疲れはケンカのもと

なにしろ飛行機に乗っている間はよく眠れません。シートは狭くて肩が凝るし、エンジン音はうるさいし、うとうとしていても食事や飲み物の時間があったりして、向こうに着くと、時間的にはほとんど一晩徹夜した勘定になります。朝、関空を出れば現地には夜に着くので、そのまま眠ればいいわけですが、慣れないベッドは神経がたかぶってよく眠れない。おまけに、私たち二人、双方とも疲れているせいか、ノーケンカ月間の誓いは旅行初日からどこへやら、ささいなことからまたしても大ゲンカ。
まぁ、きっかけはといえば、私がもう一刻も早く寝たいからベッドで目を閉じているというのに、彼はというとシャワーを浴びた後、いつまでもがさごそがさごそと何かやっている。もう終わるだろうと静かになるのを待っていた私は、果てしなく続く物音で次第にイライラ。ちょっと、何やってんのよ、いつまでも、となじってしまったのが思えば事の始まり(ーー;)
非難の応酬があったあげく、もう過ぎ去った昔のことまで持ち出して、だいたいあんたって無神経やねん、いやいやあんたが身勝手すぎるねん、とやりあう羽目に。まったく、ハネムーン初日にしてこれでは先が思いやられると、暗くなったことです(-_-;) 私たちって、じつは相性が悪いのかしら、などと悲観。同じツアーで来ているのは、ほとんどが年配のご夫婦、みなさんとても仲むつまじそうなのに・・・
ところが、これもだんだん、みんな事情は似たり寄ったりであることが判明するんですよね〜、旅も後半になってくると。みんなでバスに乗るとき、最初は仲良く並んでシートに座っていたご夫婦が、しだいに一人ずつあちこちばらばらに座り始めて・・・
確かに席には余裕があるんだし、そのほうが車窓の風景も一人ずつ眺められるんですけどね。でも、いろんなご夫婦を見ていると、奥様方はやっぱり少し窮屈そう(?)
ま、その話はまたおいおいに(^^)
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